老後不安解消は知ることから!!シミュレーションで冷静に分析してみよう!
老後不安を抱えるあなたへ
前回の記事、『正社員じゃなくても生きていけるってホント?最低限の生活シミュレーションで見えるその他の選択肢の現実度合い!』では、正社員に拘らなくても多様な雇用形態があり、生きていける!というお話をしました。
しかし、記事を読まれた方の中には今は大丈夫かもしれないけど老後に苦労するのは困るという懸念を抱かれる方もいらっしゃるかと思います。
今回は、そんな方や漠然とした老後不安をお持ちの方に向けて、「年金がどれくらいもらえるのか?」を明確にし、そのゴールに至るための方法について触れていきたいと思います。前回の終わりに予告したように、私が運営する不安解消ラボ.comにて提供している年金ざっくりシミュレーターや資産形成!積み立てシミュレーターなどのツールも活用しながら、しっかりとした根拠をもとに解説していきます!
老後もらえる年金を簡単にシミュレーションしてみよう
まず、老後にもらえる年金をざっくり知るため、さっそくこちらからシミュレーターにアクセスしてみましょう!
※2025年の制度に基づく簡易試算であり、あくまで参考情報の提供を目的としています。実際の加入履歴や制度改正により、試算結果と将来の年金受給額は異なる場合があります。正確な情報は最寄りの年金事務所にてご確認ください。また、本シミュレーターは将来の年金受給額を保証するものではありません。
入力事項は以下の通りです。
- 働き始めた年齢
- 最初のご職業(会社員 or 自営業)
- 会社員を選択すると厚生年金に加入している扱いで計算されます
- 会社員でも厚生年金に加入していない場合は自営業の方をご選択下さい
- 年金をもらい始める年齢
- (必要に応じて)職業変更予定(予定ではなく実際に変更済みの場合もこちらを選択)
今回、会社員を辞めても大丈夫かを調べたいので、22歳から年収を300万円で働いて、35歳の時に自営業に切り替えたとします。65歳から年金を受給するとすると、もらえる金額は毎月8.5万円ほどになります。個人の感想ですが割と貰えますね。もし、厚生年金に加入できでもしたらほぼ老後不安は解消できそうです。
しかし、もしこの8.5万円の年金だけで生活しようとすると、多くの場合、現役時代よりも生活水準を落とさないとならず、年金だけだと少し心許ないかもしれません。
年金だけでは足りない?ならば資産形成だ!
年金が足りないとしたら、身銭を切るしかありませんがそこまでに貯めた貯金を切り崩すのは不安です。人間何歳まで生きるかわからないですから、毎月いくら貯金を切り崩してOKなどという基準はありません。
ではどうすれば良いか?結論から申し上げると株などの資産を積立て行くことでこの懸念を払拭できます。株とか具体的には以下の手順です。次の章から各々について解説します。
1. 優良な投資信託商品に積み立て投資をする(良い具合に債券も交えて資産配分する)
2. 老後に4%ずつ取り崩す
1. 優良な投資信託商品に積み立て投資をする
投資信託とは、ざっくり説明すると、あなたが出資をしてファンドと呼ばれるプロ集団の会社に株取引を代行してもらう仕組みです。出資と言ってもファンドの受益証券(出資の証明書のようなもの)を購入して口数コツコツ増やしていくイメージです。これは間接的に株を購入しているという見方もできます。その株というのはファンドが選定した複数の株式会社のもので、それらがファンドが決めた割合で混ざっているというイメージです。ざっくりとまとめると、投資信託は間接的に株取引をすることができる仕組みです。
細かい話は割愛しますが、投資信託の中でもS&P500というインデックスに連動して運用される商品や、全世界の株式に分散投資するオールカントリー型商品など、過去に堅調な実績を持つ商品を選ぶことで比較的堅実な資産形成を目指すことができます。
一旦、ここまでは一文字も理解できていなくて大丈夫です。シミュレーションでその威力を体感してみましょう。今度はこちらにアクセスしてみましょう!
※あくまでシミュレーションの位置付けであり、投資の成績を保証するものでは全くありません。出力されるグラフはシミュレーションの都合上、毎月一定の利回りが出ることを前提とした単調な右肩上がりですが、実際には増減を繰り返すものとご理解ください。
入力項目はたったの4つです。次のように入力して「計算する」をクリックしてみましょう。
- 想定利回り:9%
- 9%はS&P500に連動した平均利回り。過去の経験上毎年9%ずつ手形の価値が上がっていくということになります
- 10万円の手形を持っていたら、来年には9千円増えるような計算です
- 初期投資額:10万円
- 最初に10万円分の貯金を叩いて手形を購入するとします
- 毎月の積立額:1.5万円
- 毎月1.5万円分を手形の購入に充てるとします。ここは老後のためにちょっと頑張って生活費の他に、毎月、時給1,500円で10時間分バイトをするイメージです
- 投資期間:30年
- 手形を売らずにずっと持っていながら、1.5万円分ずつ買い足していく生活を30年続けたとします
老後2千万円問題はこれで解決です。
一方で、もし投資信託を利用しないで毎月1.5万円の貯金だけを行っていたとしたらどうなるでしょうか?初期投資額の10万円と毎月の貯金額の合計540万円を足して、550万円です。2,136万円が増えた計算になります。これは凄まじい威力です。実際には債券などの守りの資産も交えながら資産形成を行なっていくことがベストではありますが、ひとまず投資信託の威力を紹介しました。
そして、この増えた資産をどれだけ使って良いのか?が次の話題になります。これについては研究に裏付けられた基準があります。
2. 老後に4%ずつ取り崩す
その研究に裏付けられた基準がズバリ4%です。細かいことはまたの機会に書きますが、債券を一定交えたポートフォリオにおいては4%で取り崩した場合、資産が枯渇しにくいことがわかっています。
何を言っているかというと、例えば債券とS&P500のインデックスに連動した投資信託商品を組み合わせて合計2,686万円分を持っていたとすると、例えば、初年度はその4%である107万、これは毎月およそ9万円を取り崩して生活費に充てても資産が30年間枯渇しにくいことがわかっています(トリニティスタディと呼ばれる米国の研究に基づきます)。
以上より、8.5万円の年金と9万円の不労所得を合わせて毎月17.5万円が使えるとしたらどうでしょうか?もちろん30年後はインフレしているでしょうが幾分かの希望は見える気がしませんか?
理屈と方法は後からでOK!まずはざっくり知って冷静になる
ここまでお読みいただきありがとうございます。細かい話もあったと思いますが、まずは「意外と老後なんとかなるのでは?」と少しでも思っていただくことができ、そして「やってみよう」とか、「もう少し調べてみよう」といった気持ちになっていただけたのであればこの記事の役割としては十分過ぎるくらいかと思います。
今回紹介したシミュレーターは色々と値を変えて何度でも回してみてください。しかし、焦りは禁物です。実際にどのように投資信託商品を選んで購入するのか、どんな投資信託を選べば良いかという話は、また別の機会にできればと思います。
さて、前回の記事と合わせた結論としては、正社員を辞めても生きていけるし、老後の不安も工夫次第でなんとかなるはずということです。ここまで理解したうえで次の一歩を踏み出すのと、漠然とした不安に苛まれながら塞ぎ混んでしまうのとでは大きな違いがあります。その差は単に知っているかどうかだけだと私は思います。 今後とも私からも提供できるだけの情報を発信していきますし、ぜひ私にも色々とご教示いただけますと幸いです。それではまた次の記事でお会いしましょう。さようなら。
※本記事は特定の金融商品の勧誘・推奨を目的としたものではなく、あくまで一般的な情報提供を目的としたものです。投資に関する最終的な判断はご自身の責任においてお願いいたします。
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