そもそもリボ払いとは?
リボ払いは分割払いの一種であり、毎月の支払い額をあらかじめ決める方式です。一般的な分割払いは回数を決めることで月々の支払い額が決まるのに対して、リボ払いでは月々の支払い額を決めることで分割払いの回数が決まります。
月々の支払い額を小さく設定することで、その時には手が届かない買い物ができる反面、緻密な計画を持って利用しないと大きな損をする可能性を秘めているため注意が必要です。
貯金、投資、支出のどこにどれだけお金を振り分けるかで人生の質が変わると私は考えます。常に返済に追われる人生になるのか、蓄えを励みにしてより大きなチャレンジを行う人生なのか、あるいは投資のリターンで得た不労所得をもとに働き方をセーブし自分の趣味を充実させる人生にするのか、人生の分岐を形成していくのがお金の振り分け方と言っても過言ではないはずです。
本記事では、そんな人生レベルの課題となりうるリボ払いの金利について、直感的な説明を試みます。読者の皆様の人生を理想形にスムーズに近づける手助けとなれればと考えています。
借金の仕組みを理解しよう
そもそも借金とはどういうものでしょうか。その名の通り、金融機関から「お金を借りる」わけですが、ポイントは貸した側はお礼を求めてくることです。それが利子や金利と呼ばれるものです。
例えば、住宅ローンや奨学金は金利1~3%です。ここでは2%として計算すると、正確な数字ではありませんが、イメージとしては100万円を借りて(返済の文脈では元金と呼びます)、何も返さなかったら一年後102万円が返済義務のある金額になるということです。元金100万円はもちろん、プラスで2万円をお礼として返す仕組みです。
実際には返済を行うので2%がまるまる増えるわけではないですが、返済がゆっくりであればあるほどお礼代が2万円に近づきます。むしろ、返済をしなかった場合は時間が経つにつれて返済額が2万円以上に膨らんでいく仕組みです。
リボ払いは金利の高い借金
結論、リボ払いの一般的な金利は15%程度であり、これは消費者金融と同水準の高さです。100万円を借りて、その残高を全く減らさなければ、来年には115万円を返さなくてはならないことになります。
ここで、話を借金の仕組みに戻しましょう。
仮にあなたがお金持ちで、「100万円を貸して欲しい」と言われる立場だとします。
それがもし定職のある大親友からだったら、なんと返事をしますか?きっと「きちんと返してくれるなら貸してあげよう」と言ってあげるのではないでしょうか。
では、見ず知らずの行きずりのおじさんに「100万円を貸して欲しい」と言われたらどうでしょうか?仕事をしているのかもわからない、人柄もわからないので断りますよね。あるいはリスクをとって貸すのであれば、連絡先を聞いて「110万円にして返して下さい」などと条件をつけるでしょう。
ここで申し上げたかったのは、金利の高さは信用によって変わるということです。あなたは信用がある親友には100万円を利子をつけずに貸すことができます。一方で信用のないおじさんに対しては、その代わりとしてプラスで10万円を上乗せしてもらったわけです。
リボ払いにおいて、カード会社(貸し手)は、もちろん与信審査を行いますが、それでも借り手の中にお金を返せない人が一定数は混じっている前提でビジネスをしています。リボ払いを利用する人は手元に一括で払えるお金がないという点では、カード会社からするとリスクがあるため、15%という金利を対価として提示することで消費者はお金を借りられる仕組みです(実際にはカード会社による建て替えが発生し、その後、設定に従った支払いが発生するという流れです)。
もう少し借金の話を深掘りします。借金やローンの貸し手は一人を相手にしているわけではありません。何人もの人にお金を貸して金利で儲かるビジネスです。
借り手の中には、貸し手であるあなたの悪い予感の通り、お金を返しきれない人が何人もいて、中には自己破産によって、その人の借金の返済義務が免除されてしまうケースがあります。
※もちろん、自己破産にも厳格な審査があり、誰でも簡単に認められるわけではありません。
あなたが110万円にして返してもらえると思っていたものが1円も返ってこないわけです。そんな時に、次の人がお金を借りに来たらどうしますか?失った110万円を賄うために、今度は「120万円にして返してください」とか、「130万円にして返してください」などと言いますよね。
冒頭、15%という金利はローンの中でトップクラスに高いと申し上げましたが、それは返せない人の割合が多いことを鑑みて、本当にお金を返せる借り手から多めに取る仕組みだからです。リボ払いは、返済が滞る人分の支払いを高い金利を介して間接的に肩代わりしているような構造になっているとも言えるでしょう。
これはまた別の機会にしたいと思いますが、こういったローンの他にも、誰かの経済的打撃を複数人で分散して補う意味においては、保険も似た機構を持っています。
もちろん保険はもしもの時に備える大切な仕組みですが、社会保険に含まれる国から提供される諸々のサービスの存在を鑑みて、私は加入を必要最小限に抑えるようにしています。
保険の中には、支払いを数十年間続ける商品もあり、その場合、保険料の積み重ねが将来的に大きな負担になるのではないかと感じていることが一つの理由です。
また、生命保険では不摂生をしている人も加入者の中には必ずいます。その人に何かあったときに降りる保険金の原資は加入者全体の保険料、つまり、みんなで出し合ったお金です。飲酒や喫煙を控えたり、運動をしたりと努力して健康を保っている自分からすると、そういった用途に利用される保険料を支払うのは割りに合わないと感じてしまいます。
リボ払いの本当のヤバさは次回
本日は、リボ払いが高金利な理由について、なるべく直感的な説明を試みてみました。私がお金に関してうるさい記事を書くのは、お金を大事にすることは自分を大事にすることだと考えるからです。
お金を稼ぐためにあなたは汗をかき、時には涙を流しました。その大切なお金を、安易に知らない誰かの補填のために使わないでください。その分をぜひ正しい方法で自分に使ってあげてください。
リボ払いの返済に追われるようになってしまうと、精神的にも追い詰められますし、本当に必要な自己投資ができなくなってしまったり、他のローンを組めなくなったりと人生の制約になりかねません。
生々しい内容になりますが、リボ払いは本当に我々の身近にあるので内容を理解したうえで利用要否のご判断をいただければと思います。
さて、すっかり概論の話が長引いてしまって、実はまだリボ払いの真髄にはたどり着いていません。次回は、弊ラボで提供するリボ払い返済シミュレーターを用いて、本日解説したリボ払いのヤバさを定量的に説明します。引き続きよろしくお願いいたします。
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