【総説】とにかく生きろ!!──退職と資産形成に関する6記事を通して私が伝えたかったこと


どんな時でも視野を狭めないことがあなたを守る

 ゴールデンウィークが明ける頃に照準を合わせて退職関連の話やそれに付随して気になるお金の話を書いてきました。なぜなら、そのタイミングで仕事関連で悩みすぎてよからぬことを起こす人が大勢いるからです。
 数年前に心の病気を発症した超エリートサラリーマンの父ですが(現在療養中)、先ほど会話をしたら「かと言って自営業も大変だぞ」、「厚生年金がないと老後きついぞ」と言ってました。言いたいことはわかりますが、その世界観でずっとサラリーマンを続けるのはきついに決まっています。
 改めて、自分の心、そして文字通り命を守る方法は「知ること」なのだろうと再認識しました。未来に対する見通しと最悪の事態に陥ったときに取りうる手法を理解しておけば、幾らかは楽になるはずです。
 最強レベルに福祉が整っていて、便利で、衛生的で、飯が美味い日本に生まれることができたのに、思い詰めすぎて心や体を壊してしまったり、ましてや勿体ないこと(伏せフレーズにします)を自ら選んでしまう人を減らしたいというのが私の活動理念です。

※本記事では、ある程度働ける状態を前提にしています。状況がより厳しい場合は、まずは専門機関の力を借りてください。生活保護や就労支援などの制度が多く存在しています

そんなわけで急いで書いてみた6つの記事

 不安解消ラボの活動は、お金や仕事だけにフォーカスしているわけではないのですが、私の世界観としてはお金が生活の根本にあり、そしてそのお金を作るための手段である仕事この二つが良くも悪くも人の運命を左右しているのだろうと考えています。
 だからこそ、読者の皆様にはその点の不安を少しでも解消し、勇気を持って生きてもらえるように、お金と仕事の選択肢に関する記事を優先して書きました。
 ここまでで色々な話題を扱ってきたので、今回は総説として記事と記事とのつながり、そして全体を通して伝えたかったメッセージをこの1記事を使って解説したいと思います。

 先に記事の一覧を掲載しておきます。この順で解説をしていきたいと思います。

結局何を伝えたいの?〜それぞれの記事の意味合い〜

 まず、1記事目『メール1本で辞められる?退職にまつわる不安の対処法と気の持ちよう』では、すでに「もう限界!」という状態になってしまっている読者に向けて、仕事を辞めても後腐れはないから大丈夫ということを伝えたいと思いました。
 表題の通り、細かいテクニックは別として、法的な観点からは原則としてメール1本でも辞職の意思を伝えることで会社を辞めることはできることを紹介しました。
 また、心理的な観点からは、お世話になった先輩上司への気の持ちようや、業務が回らなくなってしまう不安への気の持ちようなどを、私の考えを意見しました。
 
 そして、2記事目『今の会社を辞めたら生きていけなくなるのか?会社員なら知っておきたい労働者を守るセーフティネットについて』では、「もう限界!」となっている読者と、そこまでには至っていない予備軍の読者にも向けて、今の仕事を辞めたとしてもいきなり路頭に迷わないように、国が制度を整えてくれていることを伝えたいと思いました。
 労働者は心身のリスクと隣合わせであるという前提に立ち帰り、国民が安心して働けるように幾重にも存在するセーフティネットを紹介しました。
 生活保護はもちろんですが、自己都合の退職に対しても求職中の支援を提供してくれる点がすごいと思います。もし、この手の制度を調べる機会がなかった方に、なるべく元気なうちにご一読いただくことをお勧めします!

 3記事目は『正社員じゃなくても生きていけるってホント?最低限の生活シミュレーションで見えるその他の選択肢の現実度合い!』です。この記事では、限界に近い、それでも踏ん切りがつかない読者に向けて、正社員以外の選択肢も現実的に検討可能であることを伝えました。
 実際に最低限の生活をするためにいくら必要なのかを明確化することからスタートしました。生活費をリアルに棚卸し、アルバイトや派遣労働で働くという選択肢についても提示しました。
 この記事はその日の生活に焦点を当てたものになります。

 4記事目『老後不安解消は知ることから!!シミュレーションで冷静に分析してみよう!』ではさらに、老後の生活にも焦点を当ててみました。正社員を辞めた世界線の老後不安の原因をシミュレーションという武器で明確にし、その不安の現実的な払拭方法があることを伝えました。
 私の父の発言にもあったように、老後不安は人類共通の話題と言っても過言ではないでしょう(我ながらなかなか良い目の付け所だったなと思います)。
 この記事では、我が所長を務める不安解消ラボ.comにて提供しているシミュレーターを利用し、老後不安の解消法を定量的に論じました。年金と金融資産の二つが年収や投資額に応じて、どれくらいの大きくなるかを見える化するところからスタートしました。
 年金ざっくりシミュレーターを利用して自営業に切り替えた時の年金をざっくり把握し、資産形成!積み立てシミュレーターで積立投資を行った時の資産と合わせて老後は意外と大丈夫な可能性を示唆しました。

 5記事目は『貯金や投資に回すお金がない人へ!月1.5万円を捻出するための節約テクニック9選』です。この記事では「その積立投資を行うための資金が捻出できない!」という読者の声に応え、節約で余剰資金を捻出できるかもしれないことと、その節約の意識一つが大きな成果につながることを伝えました。
 投資資金を捻出する方法として、給料アップや副業を先に思い浮かべてしまいがちですが、誰でもできる再現性のある方法としてここでは節約にスポットライトを当てました。私が実践する節約方法を掲載しており、何もやっていない場合と比較した時に1.5万円を捻出できることを示しました。個人的には保守的な見積もりを行った認識であり、また私が思いついていないようなものもあると思うので、ぜひ記事のコメント欄で皆様の節約方法をご教示いただけると嬉しいです!
 詳しい内容は記事を読んでいただければと思いますが、毎月1,000円でも2,000円でも小さな節約のちりつもが大きな成果につながることを積立シミュレーターで示しました。

※もし今、節約も投資も考えられないという状況なら無理をしなくてOKです。記事にも書いてありますが節約は無理をしないことが鉄則です!

 6記事目は『積立投資の王道〜シミュレーターで実感する正攻法と人的資本への投資について〜』。この記事では、より早く資産を築いて不安を早めに払拭してしまいたい読者に向けて、早いうちに投資することの威力と投資対象は人的資本も含まれることを伝えました。
 「投資は時間のゲーム」という格言を軸に、シミュレーターをいじってみる中で積立投資のセオリーを体感していただくことができる内容になっています。この記事を通して、私が5記事目で話した節約の重要性を実感していただけると思います。ですので、節約モチベーションが下がったときは何度でもシミュレーターを回してみてほしいと思います。シミューレーション上は今の千円は30年後1万3千円です。
 一方で、自己投資とのバランスに注意しながら、金融資産を作ること一辺倒にならないように注意していただくようにも話しました。

まとめると伝えたかったことは、

 今の仕事を辞めても生きていけます。誰もが自分のことで一杯一杯。会社は誰か一人が抜けたくらいで潰れるようなことはありません。それよりも、あなたの意思、あなたの体の声を聞きましょう。
 もし今の仕事を辞めたとしても、いきなり路頭に迷わないように国が制度を整えてくれています。そんなセーフティネットがしっかりした国だからこそ、正社員以外の選択肢も現実的に検討可能です。
 とはいえ、次の一歩が踏み出せないのはおそらく、世間で言われる「老後が大変」という声が気になるからかもしれません。そんな時は正社員を辞めた世界線の老後不安の原因をシミュレーションという武器で明確にしてみましょう。そのように忠告をしてくれる人も、机に座ってシミュレーターを回してみると意見が変わるはずです(ちなみに私はもらえる予定の年金が少なすぎて唖然とし、年金だけに頼る限界を若くして感じることができました)。
 そして、その不安の現実的な払拭方法もちゃんと存在します。その払拭方法が投資であり、その資金を作るためには、まず節約が確実です。この節約の意識一つが大きな成果につながる。なるべく早く長く投資することの威力は凄まじいからです。そして、投資対象は人的資本も含まれるから、金融商品とのバランスを大切にすると豊かな人生になると思います。
 ということで、みんな何とかなるから、とにかく生きろ!!

ということです。

 これからも、皆様の「知って防ぐ」に貢献できるように、尽力してまいります。何卒よろしくお願いいたします。

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